2022年6月3日金曜日

特別展「大安寺のすべて」③(伝楊柳観音)

 
ニコニコ美術館でN籐研究員が言っていたが、頭に伝がつくのはのちの時代の後補で尊格変わった可能性があったためとのこと。忿怒の表情からとても観音様に見えないが、彫られた首飾りからキラキラした宝石がまるでちりばめているようだった。髻が後補のため、以前は馬頭観音の馬が表されたという説もある。またN籐研究員がへそが彫られいないことから薄布まとっている可能性が指摘されたいへん興味深かった。そのほか足元に板状のものは東博で見た踏み割り蓮華座だといわれるが、どうみてもサンダルのようで、横に切り込みが入っていることから、阿修羅のはいいていた草履のようにも思われたが鼻緒の痕跡はないとのこと。なかなか謎が深まった楊龍観音であった。

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