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2016年7月2日土曜日

「仏像半島-房総の美しき仏たち-」展④

平成25年4月に千葉市美術館で開催された「仏像半島-房総の美しき仏たち-」
展のパンフレットに載っていたのが千葉県富津市の東明寺から出展された薬師如来と十二神将だ。近頃せんとくんの生みの親藪内芸大教授の「仏像風土記」でも紹介されていたが本尊は平安時代後期、十二神将は鎌倉時代の製作で、細かい螺髪や丸みを帯びた輪郭など平安時代末の様式を持っているが、カヤ材一木造の地方色豊かでおおらかな顔つきは、平安時代前期の名残を感じさせる。この展覧会を通じて千葉独自のオリジナルティがある仏像が多いと感じたが、都の仏像のデザインが時差をもって伝播し、前代の様式と折衷されている作例が多く見られるとのこと。十二神将も後世の彩色が施されているが、独自のポーズがうまくまとめられており、中央の正統な仏師の手になるものとのこと。機会があればお寺を訪問したいと思った。

2013年5月1日水曜日

「仏像半島ー房総の美しき仏たちー」展③

今回の展覧会では多くの門外不出の仏像が出展されている。ここに紹介す
る龍角寺の薬師如来もそのひとつでお寺を出た記録がない仏像だ。顔のみが白鳳で胴体は元禄に修復されたとのこと。興福寺の仏頭・深大寺の釈迦如来と並び称される名品である。関東に伝わる数少ない大型の古代金銅仏の優品である。展示会場の1番初めにあり、仏像半島の始まりを告げる記念碑的な仏像だ。面長で釣り目気味なきりっとした顔だちで、深大寺より山田寺の仏頭に近い表情をしている。くしくも今年は東京芸大美術館で「国宝興福寺仏頭展」の開催が予定されており、会場には深大寺の釈迦如来像も出展される。できれば、興福寺・深大寺・龍角寺の三体が並んで展示されればよかったのではないだろうか。図録の写真はお寺にあったときのだが、展示会場には光背なし展示されているのが残念だ。ご住職の英断ですばらしい仏像に出会えたことに感謝したい。

2013年4月27日土曜日

「仏像半島ー房総の美しき仏たちー」展②

会場で2番目に展示されているのが南房総にある古刹小松寺の薬師如来だ
。今回の展覧会の特徴である立体的な展示方法である薬師如来を十二神将がずらっと取り囲んでいた。開催以前にWEBでも注目されていた秘仏だ。そのお顔を見て驚いた。神像とも見まごうような厳しい厳かな雰囲気を漂わせている。切れ長な目、唐招提寺伝薬師如来像に見られる胴部のY字型衣文から平安時代初期か奈良時代末期の作ではないかとのこと。材質はかやの一木造りで、鑑真来日以降に作られた仏像だろう。その薄さも特徴で、正面からは堂々と見える体躯も横になると異常に薄く10数センチしかない。首を前に突き出した奇妙な姿勢とともに一種恐ろしげな印象する与える。千葉の仏像の奥深さを垣間見せた仏像だ。私は圧倒されながら立ち尽くした。

2013年4月20日土曜日

「仏像半島-房総の美しき仏たちー」展①

本日仏像クラブで千葉に仏像を見に出かけた。午前中は市原市の「橘禅寺
」に参拝し昼食後、千葉市立美術館で開催されている「仏像半島ー房総の美しき仏たちー」展を鑑賞した。この展覧会では千葉の北から南までのお寺が所蔵している飛鳥仏から鎌倉・南北朝時代までの仏像が150体展示されており圧巻だった。展示方法にも工夫が見られ、仏と菩薩、本尊と眷属(けんぞく)の関係を配慮した立体的な展示方法となっており、ポスターにもなっている東明寺(富津市)の薬師如来立像を十二神将が取り囲む展示になり、興味深い。入場券もお寺にある散華(さんげ)をかたどった形になっており、単なる美術品の展示としてだけでなく、信仰の対象としての仏像を意識した主催者側の意図が感じられておもしろかった。仏像も素朴でほほえましい仏像から2メートルを超える迫力ある四天王まで実に多彩であきさせない。季節はずれの寒い日だったが千葉までわざわざ見に行くだけの価値がある仏像展だった。