2013年4月27日土曜日

「仏像半島ー房総の美しき仏たちー」展②

会場で2番目に展示されているのが南房総にある古刹小松寺の薬師如来だ
。今回の展覧会の特徴である立体的な展示方法である薬師如来を十二神将がずらっと取り囲んでいた。開催以前にWEBでも注目されていた秘仏だ。そのお顔を見て驚いた。神像とも見まごうような厳しい厳かな雰囲気を漂わせている。切れ長な目、唐招提寺伝薬師如来像に見られる胴部のY字型衣文から平安時代初期か奈良時代末期の作ではないかとのこと。材質はかやの一木造りで、鑑真来日以降に作られた仏像だろう。その薄さも特徴で、正面からは堂々と見える体躯も横になると異常に薄く10数センチしかない。首を前に突き出した奇妙な姿勢とともに一種恐ろしげな印象する与える。千葉の仏像の奥深さを垣間見せた仏像だ。私は圧倒されながら立ち尽くした。

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