2025年10月12日日曜日

武蔵国分寺御開帳


 昨日(10月10日)初めて武蔵国分寺の薬師如来を拝しに西国分寺に向かった。御開帳は法要終了後の11時からとInstagramの投稿があったので、先に近くの「潮(うしお)」という蕎麦屋で大海老天のランチ定食をいただいてから武蔵国分寺に向かった。国分寺市役所の向かいに案内板があり問題なく武蔵国分寺薬師堂についた。ボランティアの方など大勢の善男善女がいたが、わりあいゆっくりと拝観できた。薬師如来の両側には顔を護摩で黒光りした江戸時代の十二神将がおり、薬師如来の厨子の脇に室町時代の日光・月光菩薩が祀られていた。螺鈿細工と思われる扉が明け放れた厨子の中に大正三年指定の旧国宝重文の薬師如来が鎮座していた。御開帳ながらだれも説明者はいなかったは残念だったが、参拝者に渡されたしおりによると、薬師如来は平安時代末期の木彫寄木造。像高は約1.4メートルと半丈六で漆箔仕上げ。蓮華座に座し、印相は右手が施無畏印、左手に薬壺を持つ。台座・光背は後補。顔の凹凸が激しくあまり修復がされていないように思われた。先月佐渡国分寺で見た薬師如来に比べ見劣りするのはいなめないが、通常重文は収蔵庫に保存されているがここは厨子に納められ重文の薬師堂に安置されているので祈りの空間ができている。それでもここで多摩で平安時代の仏像がみれるのは貴重。近くには広大な旧武蔵国分寺跡の公園があり、奈良時代から信仰の場所だったことがうかがえる。今後も護り続けたい国の宝には違いないと思った。

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