2021年7月24日土曜日

特別展「聖林寺十一面観音」~三輪山信仰のみほとけ④(大国主大神像)

 
会場に大神神社所蔵の大黒天に似た神像が置かれていたが、案内には大国主大神とのこと。出雲の国譲りに登場する大国主だが大神神社とのかかわりは、疫病を蔓延させる恐ろしい神、大物主大神が大国主の国造りを助けるため三輪山に自身を祀らせたという話だ。大国主は大神神社の創建に深くかかわった重要な存在なのである。後世、大国大神を大黒天で姿で表す例が多く、大国と音写が大黒となったとのこと。神像は平安時代に造られた全面古色仕上げで会場では気が付かなかったが唇にわずかに朱色が残る鎌倉時代に多くの作例がある大黒天の先駆けとなる貴重な作例だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿