2014年10月17日金曜日

高野山の名宝展②

高野山の名宝展で、平成23年に高野山で出会った快慶作の執金剛神立像に
再会した。まず驚いたのが高野山霊宝館では、右足の支えの棒があり不自然さを感じたが、今回奈良国立博物館の解体修理により左足と金剛杖のみで自立していたことだ。支えの棒があるので快慶らしくないと感じていた。しかし平成23年秋に快慶作と判明し、近頃施主が東大寺復興を成し遂げた重源(ちょうげん)上人との文書が内部から発見されニュースにもなった。今回の展示を見て改めて快慶作と確信した。今回はガラスケースなしの露出展示のため写真では判りにくい部分まで細かくみれた。全身を支える片足には、力強い血管が浮き出た表現がされ、足先をまげ踏ん張っている。快慶が唐から請来した仏画を忠実に再現し、快慶独自のリアリズムを超えた表現を木彫仏で表したことは驚きだ。今回の展覧会では運慶・快慶の表現力にやられっぱなしだったが、まずこの執金剛神立像で一発やられたという感じだった。離れがたい気持ちを抑えて第二展示会場に降りて行った。

1 件のコメント:

  1. 私は先日この展覧会に行ったので、今回のやまちゃんの解説と感想は的確ですね。確かに足先の力の入り方たるや、筋肉が盛り上がり、血管が浮き上がり、まさに力動的、ダイナミックな表現でした。素晴らしかった。山てゃんの解説と感想、GOOD。

    返信削除