令和六年新指定国宝重文展②(大報恩寺の地蔵菩薩)
話はひと月前に戻るが、令和六年新指定国宝重文展出展の仏像の中でいきなり重文を飛び越して国宝となったのがこの地蔵菩薩だ。大報恩寺(千本釈迦堂)のすぐ近くが北野天満宮でそのほど近くに「北野経王堂」という創建7世紀に遡る古代寺院があった。江戸時代に廃寺になり北野経王堂にあった六観音と一緒に大報恩寺に移されたとのこと。六観音の内の准胝観音が肥後定慶作といわれるが、伊東史朗氏が面貌や耳の表現がこの地蔵菩薩と酷似しているとの指摘もあり私はこれも肥後定慶作と認めてよいであろう。六観音と同じ大きさでこの時代に珍しく一木造の仏像でなにか霊木が使用されていたののだろう。国宝指定とのなりさらに研究が進むことが期待される地蔵菩薩だ。
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