特別展「聖徳太子日出づる処の天子」②(四天王寺聖徳太子童形半跏像)
「聖徳太子日出づる処の天子」展ではさまざまの時代のさまざまなお寺の太子像が見られるとのことで、サントリー美術館のFaceboookにアップされた写真をみて期待していた。入ってすぐに太子像が並んでおり太子像を通じて太子の一生をたどることができる。聖徳太子が二歳にして初めて合掌した南無太子像や病気の父用明天皇を気遣い孝養像、推古天皇のもと摂政として活躍したころの摂政像、聖徳太子が推古天皇や后たちに女性も成仏出来る事を説いた勝曼経講義像と初めて見る像が多く一気に引き込まれた。四天王寺聖徳太子童形半跏像は南北朝時代の作品で珍しい牀座に左足を踏み下げて座る半跏像だ。ヒノキの寄木造で厳しい表情の太子像の中で丸顔の愛らしい像だ。藤原頼長の書いた文献によると四天王寺には十六歳尊像があり童形であったことから、本像とみてよいだろう。在りし日の四天王寺には太子の本持仏である如意輪観音の横にこの童形の像があったとのこと。如意輪観音の姿は法隆寺如意輪観音でしのぶことができ、聖徳太子信仰の熱心な信者である皇族女性をうっとりさせるような空間だったと想像できる。下の聖徳太子本持仏の如意輪観音のコーナーも気になるので次の展示に向かった。
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