2019年2月17日日曜日

特別展「京都大報恩寺快慶・定慶のみほとけ」⑥(定慶の地蔵菩薩)

昨年東博で開催された特別展「大報恩寺快慶・定慶のみほとけ」の最後の展示がこの
大報恩寺に伝わる地蔵菩薩だ。主催者の皿井主任研究員によると「作者不明で、京都市の指定にさえなっていないお地蔵様ですが、顔の輪郭や鼻梁が強調されている鼻、直線的な上まぶた、耳の形まで准胝観音そっくり。(中略)観音像と地蔵像は一対でつくられることも多く、定慶作と考えても良いのではと思っています。」とのこと。私も展覧会場に入る前にこの文章を読んでいたので准胝観音と地蔵菩薩を会場で見比べて拝観したが定慶作と思った。観音と地蔵一対といえば三浦にある満願寺の観音地蔵を思い出すが、息子の定慶が父運慶の作品を意識して残したことも考えられる。京都の奥深さを感じさせる作品だった。

1 件のコメント:

  1. 私は昨日九州国立美術館でこの地蔵菩薩に出会ったのですが、とても強いオーラを感じました。

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