2018年12月8日土曜日

特別展京都大報恩寺快慶・定慶のみほとけ②(行快の釈迦如来)

大報恩寺展の見どころの一つが寺内で現在は別々に安置されている秘仏で
本尊「釈迦如来像」と釈迦の10人の弟子「十大弟子像」を同じ空間で展示だ。十大弟子は師匠の快慶・釈迦如来像は弟子の行快と胎内墨書より判明している。行快の作品を初めてみたのが奈良博仏像館で大阪金剛寺降三世明王のその見開きの大きい目の迫力に圧倒された。その後京博で大日如来と不動明王を見たがいずれも素晴らしい作品だった。釈迦如来像も同様な迫力ある作品になっている。十大弟子が師匠の快慶で釈迦如来像が弟子の行快が作成したことがひとつの謎となっている。快慶が釈迦如来と十大弟子を作ったが何らかの原因で失われ、行快が再興した説が有力だが、快慶の苦労人の半生を考えたとき晩年大報恩寺の本堂の造仏を任された際、自ら脇役にまわって、本尊制作責任者を弟子に譲り快慶の死後、行快が個性を発揮して制作したという説がある。私は断然後者を支持したいと思う。知れば知るほど興味が尽きない仏像だった。





0 件のコメント:

コメントを投稿