2018年3月4日日曜日

金沢文庫運慶展③(瀧山寺の梵天)

運慶の梵天には平成24年に瀧山寺を訪問してから6年越しの再会である。
平成23年の金沢文庫運慶展で帝釈天、昨年の東博運慶展で聖観音、今回の金沢文庫運慶展で梵天と関東に3度出展されたことになる。等身大の聖観音に比べ増高1メートル弱だが間近にガラスケース越しに表裏が見え、よかった。事前に山本勉先生の「運慶仏像の旅」を読んで必見ポイントを押さえてからの鑑賞となった。山本勉先生の必見POINT1は「額に第三の目」。鎌倉時代製作の密教像の本作は多面多臂(ためんたひ)で表され運慶作品では唯一のもの。必見POINT2は「頭の上に女性の顔」梵天の妻弁財天を表す。必見POINT3「正面とは異なる表情」後世の補色で分かりずらいが、正面の顔と微妙に違う。必見POINT4「軽やかな天衣」天衣を肩から外して腕に垂らしているありさまは優美で艶やか。金沢文庫運慶展をまだ鑑賞されていない方はこれらのポイントを押さえて見られることをお勧めする。会場には昨年の東博運慶展で聖観音がつけていた装身具が展示されており、より間近にみれてよかった。

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