2012年12月15日土曜日

特別展「古都鎌倉と武家文化」③

特別展「古都鎌倉と武家文化」に仏像クラブで拝観しようと思ったのが、静岡瑞林寺の康慶の地蔵菩薩が展示されるとの情報が入ってきたためであった。康慶は運慶の父で慶派の創始者である。この地蔵菩薩は現存する康慶のもっとも古い仏像として知られており、学芸員によると石橋山の敗戦ののちの頼朝をかくまった箱根山神社別当や頼朝の側近の名が像内奥書に記載されており、南都仏師の東国武士とのかかわりがこの時点までさかのぼれる貴重な資料が隠されていた。上体をやや引く姿勢は円成寺大日如来とも共通しており、めりはりのついた強い顔だちとともに若々しさを感じられた。後に六波羅蜜寺で運慶の地蔵菩薩を拝観することになるが、親子の作品を比べて拝観するのも一興だ。地蔵菩薩のはつらつとした表情を目に焼き付けて、つぎの展示を見に移動した。


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