六波羅蜜寺運慶の地蔵菩薩
京都・近江の旅一日目、最後に向かったのが六波羅蜜寺だ。六波羅蜜寺には京都に珍しい運慶の地蔵菩薩を拝観するためだった。鎌倉の仏像展では運慶の父康慶の地蔵菩薩に出会ったばかりだったので、親子の作風の違いがよくわかるのではないかと期待した。収蔵庫に入ると有名な空也上人を飛ばして真っ先に運慶の地蔵菩薩の前に立った。半目がゆったりとしている。山本勉先生によると、運慶が父康慶の菩提のために造った可能性があるとのこと。穏やかな表情はそこからきているのだろうか。柔らかな力で閉じた口元も、いかにも落ち着いた感じだ。見仏記によると夢見地蔵というニックネームは見事だとのこと。ゆっくり運慶の地蔵菩薩を拝観したあと、思ったより小さな空也上人像や運慶・湛慶(たんけい)像を見た。秘仏の十一面観音は明日御開帳で残念ながら見れなかったが、夕方になりだいぶ冷えてきたのでその日の宿に向かった。
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