埼玉加須の慶派の仏像(保寧寺)
本日(10月1日)に埼玉加須の保寧寺に久しぶりに仏像クラブで行った。加須の稲穂がたれる田園地帯を抜けると保寧寺に到着した。ここには運慶の兄弟子にあたる宗慶の鎌倉時代の阿弥陀三尊像が残されている。寺の一角にある阿弥陀堂という名の収蔵庫に重要文化財の阿弥陀三尊が祀られていた。中は薄暗かったがガラスはなく直接仏像を拝めるよい環境となっている。阿弥陀如来が損傷もなく金色に輝いていた。「写真で見るよりいい」とU案内人も興奮気味だ。山本勉先生の「日本の美術」によるとやや無骨な作風が運慶の父康慶ゆずりだという。脇侍の観音と勢至菩薩もすばらし出来栄えだ。五月の桑原薬師堂の「実慶」の阿弥陀様と甲乙つけがたいすばらしい作品だ。今年は運慶とその周辺の仏師の作品を目にすることが多い仏像クラブの活動となった。山本勉先生によると宗慶は不動明王と二童子の作品もあり個人蔵で見られないのが残念だ。まだ見ぬ不動明王に思いをはせて、保寧寺を後にした仏像クラブの面々だった。
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