2016年9月17日土曜日

三重の美仏⑦(蓮光院初馬寺の阿弥陀如来)

三重最終日に泊まった温泉つきホテル「ドーミイン津」で朝風呂と朝食をすませて
、すぐ近くにある「蓮光院初馬寺」に向かった。早朝八時過ぎだったが予約してあったので収蔵庫を開けてもらった。蓮光院初馬寺は聖徳太子ゆかりのお寺で非常に歴史があるお寺だ。ご本尊の馬頭観音は秘仏で見れないが平安前期の傑作大日如来と平安後期の秀作阿弥陀如来を拝観した。肉付きの厚い胸をピンと張り、どっしりとした姿を見せる大日如来もよかったが、私は圧倒的に寄木造の阿弥陀如来がよかった。衣の彫りは浅めで動きが少なく、全体的に穏やかな印象を受けた。写真家の土門拳の弟子にあたる藤森武氏もこの仏像に注目しており、「2013年国宝カレンダー」にとりあげているのをお寺の方に教えていただいた。ビルの谷間のお寺でこのような名仏に出会えるとは思っていなかったので三重の歴史の深さを感じつつお寺をあとにした。

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