方光寺の天弓愛染明王
平成21年の秋、仏像クラブで始めて山梨を訪れた。本や観光案内に書いてあった塩山の方光
寺に向う。ここは鎌倉時代の頼朝の家臣甲斐源氏の安田氏の創建だが、平安時代末期の古仏も多く伝えられている。平安末期に円派が製作した大日如来像など貴重な仏像が多いことで知られている。中でも魅力的なものが、この天弓愛染明王だ。愛染明王の中で、顔の正面で弓を構え、天に向ってまさに弓をいようとしている姿を「天弓愛染明王」といい、日本には数体しかない貴重な仏像だ。像高は90センチ余で、ヒノキの寄木作り。洗練された作風から都の一流仏師の手によるものではないだろうか。一同くいいるように見ながらお寺をあとにした。
0 件のコメント:
コメントを投稿