2010年9月4日土曜日

横浜金沢文庫の仏像

今日、この猛暑の中横浜市金沢の称名寺に仏像クラブで行って来た。称名寺の門前にこの暑いさなか無料のボランティアガイドの方がおられ、早速ガイドを頼むこととなった。温厚そうな紳士のガイドさんに鎌倉時代の仁王やその後再建された仁王門の象やバクの話を熱心に説明してもらった。浄土式庭園に梵字の形の池があり、最近橋を新しく当時のままに復元されとのこと。猛暑の中しばし鎌倉のもののふに思いをはせた。称名寺には由緒ある金沢文庫が併設されており、「仏像のみかた」の展覧会が行われており、称名寺に伝わる貴重な仏像を鑑賞できるとのこと。私が特に目を見張ったのは重文の十一面観音菩薩立像だ。いい味を出している古仏で、うつむき加減の静かで女性的な面立ちと複雑な波状の衣表現には、中国・宋代絵画の影響がうかがわれる。頭上には、衆生の苦しみを救い、悪を睨み、修行者を励ます様々な表情の仏が表され、観音菩薩の慈悲と智慧の働きの大きさを示す。

金沢文庫には奈良国立博物館で見た秘仏弥勒菩薩立像や平成になって発見された運慶の大威徳明王などまだまだ名仏があり、また再訪したいとU案内人と語り合った。

0 件のコメント:

コメントを投稿