2015年6月13日土曜日

九州仏⑥大悲王院の千手観音

浮嶽神社を参拝したあと、タクシーで大悲王院千如寺に向った。お寺につくと若
い僧が応対してくれて、参拝者がくるたびに厨子の扉を開けて御開帳をしていただける。厨子の中には高さ5メートルの千手観音観音が祀られていた。後で「芸術新潮」を見て知ったのだが、この仏像も大仏師西村公朝氏による修理が施されている。修理を終えて立てかけようとした矢先、厨子の金具がはずれ落ちてきた角材を合掌する中指で飛ばし、村人たちを守った観音様の奇跡がおこったことが記載されていた。室町時代の作だが、たしかに修理後のきれいに整っている仏像との印象を持った。西村公朝によると事故の際、修理前に魂抜きをした仏様が危険をみて、仏のほうからこの木像に飛び込んでくれたのだろうかと著作のなかで記載してあるとのこと。この話を事前に知っていれば、どいだけ感動したことだろうかとあとで思った。拝観を終えて博多に帰るためタクシーに乗り込んだ。

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