2015年5月31日日曜日

九州仏⑤無動寺の仏像郡

国東半島を巡っているタクシーの運転手よりいい仏像があるお寺があると言わ
れ急遽「無動寺」に向った。お寺に到着したが不在で連絡がとれない。これはダメかと思われたとき、福耳の男性がお寺のご親類とのことで連絡をとってくれた。地獄に仏とはこのことだ。昼食後再度お寺に向った。本堂内に入ると本尊の不動明王坐像をはじめ十六体の仏像郡が処狭しと安置されていた。ここ無動寺は六郷満山の中山本寺で、盛時には末寺十二坊をかかえ、つねに多くの僧が修行に励んだといわれる天台の名刹であった。中央の不動明王坐像は像高115センチの平安時代の一木造。火炎光背には迦楼羅炎(かるらえん)の浮彫も見える。脇侍は二童子で赤い制叱迦(せいたか)童子と白い矜羯羅(こんがら)童子。共に江戸期の補作だがよく本尊とマッチしている。元ご本尊と伝わる薬師如来坐像は像高155センチの平安仏。いいお顔をしており十二神将を従えている。1番大きい像高178センチの大日如来坐像や伝弥勒仏と伝わる像高135センチの平安仏が圧倒的な迫力で私に迫ってきた。近くで見てよいとのことで内々陣にあがる作法を学び、右足からなかに入った。その後先ほどの福耳の男性との仏像談義となりおだやかな時間をすごした。よく出来たA4の絵葉書を購入しお寺を後にした。

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