みちのくの仏像展④双林寺の薬師如来
今回の「みちのくの仏像展」で初めて出会ったのが、この双林寺の薬師如来だ。
この仏像のことを初めて知ったのはテレビニュースで東日本大震災で損傷した仏像として紹介されていた。脇侍の持国天が東日本大震災の余震で薬師如来の左腕に倒れかかり両像とも破損したとのこと。今回の展示ではみごとに修復されていて、まさに復興のシンボル的な仏像だ。平安初期の仏像で、最澄自刻像との伝承がある。比叡山延暦寺にある最澄時刻像に似せてつくった「天台薬師」のひとつで、額がせまく腹部のしわが二重に刻まれている特徴を持つ。材質はケヤキを用いていて東国の仏像に多く用いられているとのこと。脇侍の持国天・増長天もすばらしく、いかにもみちのくらいし仏だ。この薬師如来の前で多くの人たちが東北の復興を願ったことだろう。
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