京都・奈良2021⑦(長楽寺の一遍上人像)
京都の長楽寺に行こうと思ったのが、みうらじゅんが出した仏像の写真集にやたら長楽寺の上人像や仏像が載っていたからだ。見仏記にもかかれておりデフォルメした一遍上人像に興味がわいたからだ。醍醐寺から東山に出て知恩院界隈の京都らしい道をくだり、円山公園を抜けて人の背丈ほどの看板を見ながらどんつきに向かった。やがて石段があり本堂に向かうと何やら小さな観音像があったそれが写真集に載っていた准胝観音お前立だった。気を取り直して収蔵庫に向かった。そこには上人像や仏像が展示されていた。上人像を彫ったのは慶派仏師の流れをくむ康秀であった。中央に時宗の祖である一遍上人像がたっていた。見仏記によると「これがまた、すさまじい像であった。リアルなのだが、細さにおいては現代美術のような印象を与えるのだ。顎はあり得ないほど尖り、目はぎょろついている。(中略)合わせた手から、いまだに法力が出そうな迫力である。」私は彼らのように上人ブームが来ていないのでそれほどの像だとは感じなかったがよくできた上人像だった。帰りに秘仏の准胝観音の話を寺男として令和元年が始まった5月にご開帳があったそうだ。残念に思いながら石段を下り見おぼえのある道を八坂神社の前を通り、清水道より京都駅ゆきのバスに乗り込んだ。
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