慈光寺の宝冠阿弥陀如来
先週の日曜日仏像クラブで埼玉県ときがわ町の慈光寺に出かけた。東武東上
線の武蔵嵐山駅より慈光寺に町営バスを乗り継ぎ到着した。境内には山桜がちょうど見ごろで、桜の中を本日御開帳の千手観音を拝観しに観音堂に向かった。千手観音は頭部は室町時代の製作で体部は江戸時代に造られたものだが、近年表面の彩色を塗り変えたらしく新しくなっていた。観音堂を出て国宝のお経の展示室を見ながら収蔵庫に向かう。収蔵庫には1300年間法灯を保ち続けた慈光寺の宝物が並んでいた。私が注目したのが宝冠阿弥陀如来で鎌倉時代慶派の作とのこと。宝冠釈迦如来といえば、鎌倉浄光明寺の釈迦如来や、東博でみた静岡方興寺の釈迦如来のようにりっぱな宝冠をかぶっている仏像を思い出すが、慈光寺の末寺の本尊とのことで宝冠はほとんど壊れて失われており、戦乱の世を耐え抜いたこの寺の歴史を今に伝える仏だった。帰りに日帰り温泉に入り遅めの昼食をとりながらおおいに語り合った仏像クラブの面々だった。
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