2014年11月29日土曜日

法金剛院の阿弥陀如来

京博の喧騒を抜けて、JR嵯峨野線花園駅近くの法金剛院に向った。ここは鳥羽上皇の中宮である待賢門院が復興したお寺だ。鳥羽上皇の寵愛を受けた待賢門院であったが、上皇の祖父白河法皇と関係していたため、晩年は他の女院に寵愛を奪われ、さびしい晩年をすごしたようだ。待賢門院が発案者となったのがこの阿弥陀如来だ。ほとんど人が居ない仏殿の中央の大きな阿弥陀如来と対峙した。華美な光背に楽器を持った天女たちが踊っていた。阿弥陀が座る蓮の花の一枚ずつには、細かい飾りが彫られている。阿弥陀の体に、金箔の残りがまるで溶けるようについていて、それが光背の一面の金との間に美しいコントラストを作っていた。華やかさの中にはかなさを感じる。隣の十二天の絵がある厨子の中に座す十一面を見て次のお寺に向った。



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