特別展 聖地を訪ねて②(松尾寺馬頭観音)
今回の展覧会で一番期待していたのはパンフレットに写真が載っている西国三十三所の秘仏のコーナーで1Fの奥の部屋に集まっている。そのなかで一番気に入ったのが京都松尾寺馬頭観音だ。パンフでは伝わらないが展示ケース越しに間近に見るとその迫力が伝わってくる。像高95センチだが、七観音のうち唯一忿怒の表情で表されており、こちらを睨み付ける様に一気に心を持ってかれた。京都に行った日にニコ生で聖地を訪ねて展の紹介放送がやっており翌日ア-カイブで見たが、出演した淺湫学芸員によると松尾寺は京都の日本海に面した場所にあり、海難事故から救ってくれる観音様として馬頭観音が信仰されていたとのこと。そういえば仁和寺と御室派の仏像展に出展された馬頭観音も福井の海に面した町の仏像だった。この仏像はお前立で江戸時代の製作だが、もとは本尊頭上に飾られ、それから推測すると本尊は半丈六であっただろうと図録には書かれている。失われた半丈六の馬頭観音を想像しながら次の展示に向かった。
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