唐招提寺の盧舎那仏
奈良1日目の午後は西ノ京の寺院めぐりだ。駅前で昼をすませ、まず唐招提寺に向かう。いわずと知れた「天平の甍」のお寺だ。平成の大修理を終え大屋根は天平の昔にもどったようだ。南大門からのながめがすばらしい。平成の大修理では仏像も修復されたという。千本ある千手観音の手もすべてはずしもとに付け直したという。金網はあったが、網目が大きいので見やすい。仏像がすぐ近くに見えた。まず中央に座る本尊盧舎那仏に目が行く。迫力に圧倒された。大きくどっしりとしているが、蓮華座の下部が細くくびれているので、重量感はあるのにふわりと軽く浮き上がるような印象だ。右に薬師如来、左に千手観音が立っている。双方5メートル以上はあろうか。本尊に負けず劣らずの大きさだ。三尊は造られた年代や技法が違い、奈良から平安にかけての仏像の変遷がわかり興味がつきない。奈良仏の本尊より薬師や千手にはどことなく色気を感じる。修学旅行の学生で込み合う喧騒の中、私は飽くことなくこの三尊に見入ってしまった。
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