令和八年新指定国宝・重要文化財展
令和8年初夏の京都旅行で最後に訪れたのが「令和八年新指定国宝・重要文化財」展だ。帰りの時間まで余りないので、第1室絵画/工芸品で国宝に指定された明兆作東福寺五百羅漢図の一部を見てから、第3室考古資料/彫刻を時間をかけて観覧した。今回展示されなかった山梨・恵林寺の不動明王・制吨迦童子・矜羯羅童子以外の重要文化財が展示されてあった。他の仏像については後日報告するが、なんと言っても注目するのはポスターにも掲載されている兵庫県姫路市の如意輪寺如意輪観音だ。如意輪寺は姫路市HPによるとかつて書写山円教寺の女人堂であった寺で本尊がこの如意輪観音とのこと。像底の朱書銘から南北朝時代の運慶につらなる七条仏所の大仏師康俊の代表作とわかる。端正な面貌を始めとする美しく整えられた造形は康俊の仏菩薩像の特徴を示し、思惟する物憂げな表情や六臂の複雑な像容を堅実にまとめ上げている。表面は金泥彩とし、着衣部には切金と盛上彩色(文様の輪郭を白や緑の顔料で盛り上げて描いておいて、その上に彩色する)を交えた文様が施される。姫路市指定文化財から国重文になったことは喜ばしいことで、こうして拝観できて奈良・京都旅行の最後に出会えてよかったと思う。拝観時間は19:30までだが帰りの新幹線の時間もあるので、急ぎ京都駅に向かった。
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