2026年6月30日火曜日

特別展「いわきの古刹長福寺と薬王寺」②(薬王寺文殊菩薩)

 

2017年に仏像クラブで薬王寺を訪れた際、突然の訪問にもかかわらず快く収蔵庫を開けていただき拝観できた文殊菩薩騎像だ。我々が言ったとき薬王寺を代表する仏像として中央に本尊のように安置されていた。仏の瀬谷さんによると薬王寺はいわき地方随一の古刹として栄えた寺院で、その開基は、奈良時代後期から平安時代初期に活躍した徳一法師とされる。金沢文庫に保管されている「宝寿抄」に薬王寺も記載されており、中世には真言律宗のいわきの中心寺院とのこと。文殊菩薩騎像は東日本では比較的珍しい文殊菩薩の鎌倉時代後期まで遡る名作で、鎌倉時代後期に、忍性を中心とする真言律宗による信仰とともに数多く造立されたことは良く知られている、文殊菩薩騎像が造像当初の台座の獅子像もあわせて伝来するのは貴重。薬王寺は戊辰戦争による火災で丈六仏と伝えられる本尊薬師如来像を失われた。あらためて展覧会に展示された文殊菩薩は現地で観たの印象と違い、晴れ晴れしく感じた。またいわきの仏像探訪に出かけたくなった。

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