弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」③(東寺の二間観音)
8月7日(金)に日本橋で「真如堂の名宝」展を見た後、先月にも行った「空海と真言の名宝」展に向かった。前回は予定があったので仏像中心に急いでまわったが、今回は夜間拝観日にあたり午後8時までの入場時間であるため、前回借りなかった音声ガイドを聞きながらの拝観となった。話題になっている高野山深沙大将のドクロが光る演出を確認したり、単眼鏡でより細部まで鑑賞しているうちに、第一章だけで1時間を費やした。急遽購入した単眼鏡の威力が発揮したのが東寺の二間観音だ。空海が進言して始まった秘儀「後七日御修法」のうち観音供の本尊で鎌倉時代に製作された、像高25センチ足らずの聖観音・梵天・帝釈天の三尊が宮中でおこなった場所にちなんで「二間観音」と呼ばれている。製作年代は諸説あるが、建長8年(1256年)に円派仏師・隆円が造立した記録が有力だ。隆円は三十三間堂の千手観音再興像をもっとも多くつくった円派仏師の棟梁的存在。二間観音は白檀製で衣に切金文様を施しており美しい。今回は単眼鏡でその切金文様を余すところなく鑑賞できた。金属製の精緻な光背は当時のもので当代一流の工人たちの技術が結集されている。NHKの番組で話題になった宝冠の後ろに隠れている化仏は単眼鏡をもってしても僅かに確認できる程度の小ささでその超絶技巧に驚かされた。南北朝の動乱のおり後醍醐天皇が吉野に持ち出したが、その後三種の神器とともに返還されたエピソードも興味深い。音声ガイドを聞きながらじっくり鑑賞し次の展示に向かった。
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