特別展「聖地を訪ねて」④六角堂如意輪観音
六角堂頂法寺は京都烏丸御池近くの繁華街にあり、昨年の秋に西国三十三ケ所
草創1300年の月廻り開帳をやっていたので、夕方訪ねていったことがある。近くに華道の家元の会館があり多くの人でごった返しているなか、暗い本堂でこの如意輪観音に出会った。今年の夏改めて、京都博物館開催の特別展「聖地を訪ねて」で再会したが、昨年より厳かな表情をしていた。建礼門院徳子ゆかりの像で、安徳天皇安産祈願の仏像として製作されたとのこと。如意輪観音でよくみられる六躯で右足を立膝とする。表面に檀木に似せた色を施し、切金で斜格子などの文様を表している。厳かに見えたのは平家の最盛期から凋落し西海に沈むまでの哀しみを一新に背負っている仏像だからだろうか。他の展示も気になるので次の展示に向かった。
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