六道珍皇寺の薬師如来
延暦寺で「至宝展」を見た後すぐさま京都に戻り銀閣寺道で下車、白沙村
荘や光雲寺など東山の京都非公開文化財特別公開を見て、朝日新聞にも出ていた六道珍皇寺を見るため清水道で下車、京都らしい商店街を下って六道珍皇寺へ向かった。お寺の入口に「六道の辻」という石碑が立っていた。平安時代、東山山麓は鳥辺野と呼ばれる葬送の地で、六道珍皇寺のあたりは、六道への分かれ道になっていたという。重文の薬師如来は入口近くの小さなお堂にあり、敷居の下から覗き見る拝観の方式となっている。いつもの若い案内人が施無畏印で結跏趺坐しているという説明を一生懸命にしゃべっていて好感がもてた。このお寺の特徴は閻魔大王が祀られていること。夜、閻魔庁に仕えた平安時代の貴族小野篁の像も特別公開されていた。本堂では「熊野観心十界図」という地獄絵の説明を聞いて、小野篁が地獄に通った「冥途通いの井戸」と「黄泉がえりの井戸」を拝観してお寺をあとにした。京都の不思議を体感できるお寺だった。
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