空海のみほとけたち②(東寺 降三世明王)
東寺の立体曼荼羅では中央に五智如来、右に五菩薩、左に五大明王が配され
る。五大明王は中央に不動明王それを囲んで四体の明王が東西南北を守っている。東を守る阿閦如来(あしゅくにょらい)の化身が降三世明王は平安時代の国宝だ。手を前で交差させ指をからめる印相を結んでいて、変わっているので「空海と密教美術展」では多くの人が真似をするのではないか。正面・左右・後ろと四つの顔をもちそれぞれ眼が3つあり、腕が8本の異形な仏像で、さすがみうらじゅん氏が推薦する五大明王に数えられる仏像だ。手に剣・矢・三鈷杵などの武器を持ち、貪欲、怒り、迷いの三毒から救ってくれる。すべて思い通りになる、という高慢な考え方を持った大自在天(シヴァ神)とその妻の烏魔妃を踏みつけているところが注目ポイント。お寺でよく見れなかった大自在天の苦しそうな表情も今度の展覧会ではじっくりみたいと思う。
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