2025年11月16日日曜日

亀岡・京都仏像巡り2025②(真正極楽寺御開帳)

亀岡京都仏像巡りの最期は真如堂こと真正極楽寺に決めていた。旅行の日程も真如堂の阿弥陀如来の結願日の今月15日に合わせて決めたほど、旅の目的となっていた。本堂に着いて秘仏拝観の列に並ぶと南無阿弥陀仏と書かれた「ちゃんちゃんこ」を寺男に着せられ、その格好で1段高い厨子の目の前に立たせてくれる法然が始めたお十夜の法用に参加した。真如堂は少し小高い神楽丘に位置し、平安時代初期に藤原詮子離宮の跡地にたてられ、創建当初に制作された阿弥陀如来は立像としては最古と言われている。阿弥陀如来は量感を押さえた柔らかな彫口を持ち、針葉樹の一木造。着衣の表現や白毫がない点は一世紀以上遡る平安時代前期の頃の彫像の表現が採用されている。このことは本尊の造像に古像が参照されたことを強く示唆するものであり、最澄自刻の薬師如来か円仁招来の阿弥陀如来の可能性があると思われる。お寺で配られたパンフレットには慈覚大使円仁作と書かれている。いま盛りの紅葉を見ながらその様ことを考え家路についた。

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