2020年11月21日土曜日

泉涌寺の楊貴妃観音

 

戒光寺の釈迦如来に感動したあと本日(10月31日)までの公開の仏像を見に泉涌寺に向かう。泉涌寺は2009年に訪れたことがあるが、大門を過ぎてから確かここには楊貴妃観音という中国招来の仏像が祀られていることを思い出し楊貴妃観音堂に向かう。2009年7月奈良博で「特別展聖地寧波(ニンポー)」が開催されそこにこの泉涌寺楊貴妃観音が出展されており間近に拝観する機会をえたが日本の仏像にない不思議な印象だった。雑誌の解説によると泉涌寺の開山僧「俊芿(しゅうんじょう)」の弟子が鎌倉時代に令和2年度京都非公開文化財特別公開で公開されている舎利殿の韋駄天像と月蓋(がつがい)長者とともに南宋から招来した仏像だという。日本人離れした容貌から楊貴妃の冥福を祈って造られたという伝承が生まれ、江戸時代から「楊貴妃観音」と呼ばれた聖観音だ。頭には宝相唐草透かし彫りの宝冠を被り、しなやかな手に宝相華を持ち、耳たぶに花形のイヤリングがあり彩色もまだまだ鮮やかで、その名に恥じないものがある。見仏記によると口もとの曲線は慈悲を説かれる口の動きでおひげではないとのこと。その後舎利殿に向かい韋駄天と月蓋上人像を拝観したが小像であり指して印象に残らなかった。泉涌寺の塔頭の悲田院で快慶仏が公開されているので早々にそちらに向かった

0 件のコメント:

コメントを投稿