2018年7月12日木曜日

特別展名作誕生⑤(大倉集古館普賢菩薩)

特別展名作誕生の第1章テーマ2は祈る普賢だ。ここでの目玉は二つ普賢菩薩
の国宝が揃うコーナーだろう。一つは大倉集古館の普賢菩薩騎象でもう一つは東博所蔵の絵画国宝第一号の普賢菩薩像だ。文殊菩薩とともに、釈迦如来の脇役として白象に乗った姿で表されることが多い普賢菩薩。低い地位に見られていた女性が成仏するための本尊として、平安後期に流行した。この作品は円派仏師の作で寄木造で装飾が美しい。ご親切な美術愛好家のお年寄りが話しかけてきて、截金文様が普賢菩薩や白象に施されていることが良く見えると教えていただき、友人とともにまたとない機会なのでじっくり鑑賞した。一緒に展示されている院政期の代表作普賢菩薩像が画面から抜け出したように感じた。どちらの国宝も素晴らしくその場に釘付けになったが、壇蜜絶賛の若冲の絵画も気になったので次の展示テーマに向かった。

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