2016年8月13日土曜日

観音の里の祈りとくらし展Ⅱ⑤(正妙寺の千手千足観音)

TV見仏記でみうらじゅん氏・いとうせいこう氏を歓喜させたのが、正妙寺の千手
千足観音だ。普段は小さな祠にまつられているが、TV見仏記で人気に火がつき今では観光バスで参拝するまでになったとか。その仏像が上野の芸大美術館にやってくるということで、ひそかに期待していた。てっきりガラスケースの中での展示と思っていたが露出展示で床の線にはいらないよう気をつけて鑑賞した。なんといってもユーモラスな顔つきが特徴的だ。これでも忿怒相(ふんぬそう)をあらわして眉間にしわをよせている。江戸時代の50センチ足らずの仏像だが、歯を見せて手にはいわゆる「ダブル錫上」とみうらじゅんがいった錫上と戟をもっている。会場の雰囲気を一気になごませる仏像だ。千手観音は多く見ているが千足観音は見たことがなかったのでその造形に興味深く鑑賞できた。念願の仏像に出会えて満足して会場をあとにした。

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