2013年4月13日土曜日

山田寺から移された化仏のある菩薩

平成20年秋に訪れた奈良興福寺で南円堂特別公開を見た後、向かったの
が東金堂だった。東金堂には各時代の仏像が所狭しと安置され拝観することができる。室町時代の本尊薬師如来や平安時代の四天王、鎌倉時代の慶派の十二神将が並んでいる。その中で注目すべきは奈良時代の日光・月光菩薩だろう。そもそもここにある仏像の一部は鎌倉時代に山田寺から移されたものであの有名な「山田寺の仏頭」もそのひとつだ。山田寺とは大化の改新で功績のあった蘇我倉山田石川麿が創建した寺で、鎌倉時代になって廃寺同然に寺から興福寺僧兵により仏像が移された。その際一緒に移されたのがこの日光・月光菩薩だ。少し変わっているのが両像とも頭に化仏のせていること。「興福寺の仏たち」(東京美術)に記載がされていたが、大きい写真がなかったためよくわからなかった。最近買った別冊太陽「仏像」に掲載されており、はじめて化仏を載せた写真が載ってた。たしかに日光・月光の頭上には化仏が載っている。なぞが多い興福寺だった。

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