特別展「聖地南山城」⑥(大智寺の文殊菩薩)
大智寺の文殊菩薩に出会ったのは木津川市の公開事業だったが、その後令和2年に本堂修理の際、奈良博に一時預けられたおり、奈良博山口学芸員によるお得意のCTスキャン調査が行われぎっしり文書の発見された仏像だ。鎌倉時代の仏像で、行基製作の伝説をもつ。鎌倉時代の文殊菩薩といえば快慶の安部文殊院が思い出されるが、山口氏によると、その快慶仏に近くやや角ばった面相や、上半身につける衣(外套祇のことか?)の形式、衣線を波立たせる表現まで共通する。この展覧会は表向きは 浄瑠璃寺本像修理完成記念だがこの奈良博の文殊菩薩は展覧会開催のきっかけになった仏像だと思う。
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