特別展『聖地南山城』⑥(浄瑠璃寺九体阿弥陀)
今年も多くの博物館の特別展に出かけた。正月2日から東博で「大安寺の仏像」の写真を撮りまくり、3月には東福寺展で仏手や二天像の大きさに驚かされ、7月に奈良で「聖地南山城」の懐かしい仏像に再会し、9月に東京で南山城の仏像の展示パネルに酔いしれ、10月に神奈川歴博で足柄の仏像の魅力にはまった。来週今年最後になるであろう鎌倉の展覧会に行くが、質・仏像の充実さでピカイチなのが7月に行った奈良博特別展「聖地南山城」であろう。この展覧会は副題に「浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展」とあるように2018年より5ケ年計画で実施された九体阿弥陀の保存修理で前回の修理から110年ぶりの大事業であった。その最終年度にあたる今年に九体阿弥陀その1とその8が寺外初公開されるとのこと。展覧会場に2体の阿弥陀如来が並んで出展されておりわたしにはベテランの阿弥陀と若者の阿弥陀如来に見えた。解説によるとその8は、はっきりした顔立ちと充実した体つきが特色。九体阿弥陀にはそれぞれ特色があり一統率下における分担製作とは考えにくい。像高が一定だから統一した規格のようなものがあったのではないか。あらためて浄瑠璃寺を訪れ、修理完成した阿弥陀如来を見てみたいと思った。
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