2020年2月29日土曜日

十輪院の地蔵菩薩

特別展「毘沙門天」を見た後、午後はならまち散策と決めていた。元興寺の
近くのお寺を調べていたら、以前TV見仏記で放送された十輪院が近くにあることがわかった。ここは石仏龕(せきぶつがん)が見どころで、花崗岩を組み合わせて造られた高さ2メートルぐらいの石の厨子だ。感じのよさそうなご婦人に拝観料を払い説明をうけた。中央の石板に本尊地蔵菩薩がレリーフで浮き上がっている。右手を降ろす形の与願印を示し、平安時代に彫られたとされる石仏だ。地蔵の左右には十王。厨子の扉に似た左右の石版にはビザンチン美術を思わせるレリーフの細かな、首をかしげた釈迦如来、そして線にエメラルドグリーンが見事に残る弥勒菩薩それに持国、多聞の二天がはさみ、最も外側には阿吽の金剛力士。ご婦人の説明によると手前ある平たい石は引導石と呼ばれていてそこに御棺おいて死者をあの世に送ったとのこと。すべてのほとけさまの目が引導石を見ているという構図になっっている仕掛けだ。TV見仏記で放送された住職に説明をより詳しく案内いただきこの石仏龕の魅力に引き込まれた。心地良い気分で御朱印をいただきお寺をあとにした。

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