特別展「聖徳太子信仰」②(水戸善重寺の聖徳太子摂政像)
今週訪れた県立金沢文庫開催の特別展「聖徳太子信仰」は広島県尾道浄土寺
の寺宝以外に関東のいくつかのお寺の聖徳太子関連の寺宝も展示されたいた。いつもの正面1Fの展示室には茨城県の太子像が展示されていた。中でも眼をみはったのが水戸善重寺の太子像で髪の毛は頭の両側でもとめる形で、左手に香炉右手に笏を持った像高130センチの堂々とした鎌倉時代の太子像だ。袖は赤地で華麗な文様が描かれ鴛鴦(えんおう)丸文は皇太子だけが着用を許される文様で中にオシドリが描かれている。元は佐竹氏のお寺にあった像を水戸光圀公が寄進したとのこと。華麗な彩色は秘仏で厨子に保管され御開帳のおりにだけ公開されたからであろう。仏の瀬谷さんによると、真言律宗中興の祖叡尊の弟子忍性が関東に下向した際拠点としたのが常陸で、現在残っている茨城の太子像は、その時造像されたと思われるとのこと。導入から聖徳太子像の魅力に引き込まれたが、ほかの展示も気になるので2Fに向かった。
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