2025年6月27日金曜日

奈良・大阪・京都仏像の旅⑦(長建寺の秘仏八臂弁財天)


 北向山不動院参拝後、近鉄、京阪を乗り継いで「中書島」に降りた。秀吉の時代から栄えた伏見の商店街を行くと、月桂冠の酒蔵が軒を連ねる地区に出た。伏見は江戸時代に京都と大阪を結ぶ水運で栄え、その水路に面して赤い唐風の山門を構えるのが長建寺だ。印象的な造形の二つの像が開帳されていた。8本の腕を持つ本尊の八臂弁財天。そして、その前にある宇賀神将像は体は蛇、顔はおじさんという独特の姿だ。親しみをこめて「うがじんさん」と呼ばれる。「顔のモデルは近くに桃山城(伏見城)を築いた豊臣秀吉ともいわれています」と岡田豊禅住職が記者に語っている。原則12年に1度の巳年に開帳される。お寺の外ではそのご住職と思われる方が法事でご酒をめされたようで大きな声で「ここ伏見が京都の中心や」と叫んでいたのが印象的だった。伏見桃山に京阪で戻り老舗蔵元直営の鳥料理店で昼食をいただき次の洛陽三十三所観音霊場に向かった。


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