2024年12月7日土曜日

聖地南山城リターンズ(西明寺の薬師如来)


 浄瑠璃寺・岩船寺と巡ったあと加茂でバスをおり前行った蕎麦店で昼食をとり、加茂エリアで特別開扉を行っている西明寺の薬師如来を拝観にいった。加茂駅から20分ぐらいの観光協会の案内だったが、30分以上かかってお寺に到着。住職は若い人に変わっており、仏像の制作年代も「古すぎてわからない」との回答だった。見たことがある仏像だと思ったら、2023年奈良博開催の特別展「聖地・南山城」に出展されていた。解説によると、像内墨書によると1047年の制作とのこと。瞼の抑揚が強い両眼、鼻梁の太い鼻や肉厚で引き締まった唇がつくる厳しい表情や、着衣に深く刻まれた翻波を交えた衣紋など、総じて銘記にいう年代よりもも以前の様式を留めている。像内墨書の年代は定朝が宇治平等院阿弥陀如来をつくったころだが、南山城と奈良に近い特性から前の時代の作風が影響されたと図録は結んでいる。あながち住職のいったことも的を得ていえると感じた。御朱印勉強中とのことでもらえなかったが、次のお寺へ向かった。


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