特別企画「奈良大和四寺のみほとけ」④(長谷寺金銅十一面観音)
「奈良大和四寺のみほとけ」の会場の11室で最初に出会うのがこの長谷寺金
銅十一面観音だ。長谷寺の本尊は像高10メートルだが奈良時代から七度の焼失に会い、八度目の室町時代が今に残っている。鎌倉時代にはあの快慶が4度目の再興を担当し、快慶展では弟子長快の十一面観音が展示されていたが、こちらも鎌倉時代の作で長谷寺の宝物殿にある仏像だ。像高は70センチと小さいが金銅仏は各部分を別々にまるで寄木造のように作っている。長快の像は錫杖を持っていたが、この像は手に添えており本来の長谷寺式十一面観音ではない。この仏像の最大の見どころは宝相華唐草文の透かし彫りの光背であろう。オ-プニングを飾る美仏に出会い幸先よく次の展示に向かった。
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