遷都1300年奈良現地レポート(安倍文殊院)
最終日にタクシーを予約してあったので、まず安倍文殊院に向かった。受付で拝観料を払い別室でまずお茶をごちそうになった。菓子も用意されて一服いただくと、いざ文殊様に会いに行った。文殊院は本堂の奥がそのまま宝物館になっているというベストな構造で目の前に遷都1300年の特別開帳のときだけの獅子から降りた文殊様がいらっしゃた。獅子からおろしたため光背ははずされている文殊様だが、間近に見え快慶の力量を感じられた。右手に宝剣、左手に蓮を持ち、慈悲と力を併せ持つエキゾチックなお姿だ。1日目に西大寺の文殊菩薩を見ている私にとって安倍文殊院の文殊様の大きさを余計に感じる。獅子にのると7メートルになるという。連れにこの文殊様は渡海文殊と呼ばれ、獅子のたづなを引くのは優填王。前を行くのは善財童子で後ろを振り向いているのはちょうど文殊様に呼ばれた一瞬を捉えている旨説明した。テレビ見仏記で予習した成果を発揮したのである。横で聞いていたタクシーの運ちゃんが後から「前から疑問に思っていましたが、今日は勉強になりました。」と礼を言われたが恥ずかしかった。感動の余韻に浸りながらわれわれは次の目的地聖林寺に向かった。
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