特別展 快慶⑫(東大寺阿弥陀如来)
昨日NHKで物議をかもしたA教授の「運慶と快慶」が放送された。ニュー
スを騒がせた快慶仏発見の瀧山寺の十一面観音や、三重の快慶仏が紹介されていたが私が注目したのは東大寺俊乗堂に伝わる阿弥陀如来の截金(きりがね)文様の製作過程の再現映像だった。番組では肉眼ではとらいきれない截金文様をカメラが初めてとらえたみたいに言っていたが、快慶展の図録には奈良博の山口研究員の意図か表紙が阿弥陀如来の袈裟に描かれた星形文様もはっきりと見れる。金泥塗の上に一ミリにも満たない金糸を何本も重ねることで星の光を表す快慶の超絶技巧だ。山口研究員によると「快慶が(中略)生涯をかけて追及したのが、実在感と格調の高さを兼ね備えた阿弥陀如来立像の姿です。」とのこと。細部にわたってこだわった快慶のすごさが伝わる仏像だった。
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