2018年4月7日土曜日

特別展仁和寺と御室派のみほとけ⑤(仁和寺の阿弥陀三尊)

仁和寺の阿弥陀三尊はいまから10年前の平成20年の御室桜が咲く4月にU案
内人と訪れたれたとき霊宝館で拝観したがあまり印象に残っていなかった。今回は東博での展示でまたこの展覧会メインの仏像になっているのでドラマッチクな演出があると秘かに期待していた。観音堂の喧騒を離れて静かに仏像鑑賞ができるようになり、いきなりの御本尊の登場である。図録によると阿弥陀三尊は創建当初の法会の本尊で像高が90センチ腹前で「阿弥陀の定印」という印相を結んで座す姿である。「阿弥陀の定印」は心静かに精神を集中した状態に入るときの手のかたちで、本像はその最古例とのこと。記録によれば当初は阿弥陀三尊の周りに梵天・帝釈天と四天王が祀られていた。お顔付は中尊・観音・勢至菩薩ともにふっくらとした一木造りで平安の雅を感じさせる名品である。期待の照明に照らされ厳かに金色に輝く阿弥陀三尊に酔いしれた。

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