2017年1月15日日曜日

つながる美・引き継ぐ心展②(聖従来迎寺の薬師如来)

昨年滋賀県立近代美術館で開催された「つながる美・引き継ぐ心」展の冒頭に
展示されていたのが、聖従来迎寺の薬師如来だ。聖従来迎寺は比叡山の正倉院と呼ばれ多くの寺宝を有しているお寺だが、訪問を計画したがお寺の行事とかさなり行けていないお寺だった。図らずもこの展覧会でお寺の寺宝のなかの寺宝である薬師如来の現物に出会うことができた。銅造の50センチ足らずの仏像だが屈指の歴史を誇る像で、その造立は奈良時代までさかのぼる。図録によると右手で衣の端を握る形式は全国的に珍しい。琵琶湖より姿を現した像と伝えられ「湖中出現の薬師」とも呼ばれている。信長の比叡山焼き討ちの際、琵琶湖の対岸にある兵主神社(野洲市)に逃れたため今に伝わるのだろう。平成32年3月開館を目指している新美術館ではメインの展示品となるであろう。今から開館が楽しみだ。

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