2024年6月9日日曜日

館佛三昧ミュージアム巡り②(醍醐寺旧蔵の如意輪観音)

 

5月31日館佛三昧ミュージアム巡りの目玉がこの半蔵門ミュージアムの如意輪観音だ。この仏像は京都の醍醐寺から縁あって半蔵門ミュージアムに寄贈された平安時代の仏像だ。半跏思惟半跏踏下坐の仏像で、醍醐寺の開祖聖宝が上醍醐に結んだ草庵に准胝観音と如意輪観音だったと伝えられ、醍醐寺にとって如意輪観音は貴重な尊格。この像は江戸時代初期に修復され快慶の弥勒菩薩で有名な三宝院持仏堂に安置されたことが知られているがそれ以前の伝来は不明とのこと。曼荼羅にも描かれている六臂像だが、右足を左腿の上に跏し、左足を踏み下げて座る半跏の姿はきわめて珍しいものだ。10世紀後半頃の製作とみられるとの説明だったが、金沢文庫に寄託されている龍華寺脱活乾漆菩薩像や奈良興福院で見た阿弥陀三尊の脇侍に通じる仏像とみた私には9世紀はくだらない古仏とみた。今回の修復で顔に木屎漆が盛られていることが分かり、修復の際除去したと半蔵門ミュージアムXに記載されていた。また会いに行きたい仏像だ。






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