2021年8月14日土曜日

特別展「聖徳太子と法隆寺」②(聖霊殿の如意輪観音)


 特別展「聖徳太子と法隆寺」の展示室に入りまず初めに見れるのがこの法隆寺聖霊殿の如意輪観音だ。この仏像は平安時代の太子像の近くに祀られている。四天王寺本尊の模刻像と伝えられた定朝風の平安時代の古像だ。太子信仰では太子は観音の化身とされており救世観音と太子ゆかりの寺では呼ばれている。しかし経典には救世観音という尊名がなく中国皇帝が「国主救世菩薩」と呼ばれ、太子直筆の「四天王寺縁起」に金堂にある仏像・宝物の筆頭にあげられるのが「金堂救世観音一体」と記されているが、経典に沿って如意輪観音と呼ばれている。像高126センチあまりの仏像で台座に腰かけて左足を降ろして右足を大腿部の上にのせて半跏し、右手の指先を頬にあて、広袖付きの貫頭衣を着用して平帯で腰を締める特異な像容をもつ。これは図像集「別尊雑記」に記載された四天王寺救世観音の姿に似ている。七回火災にあい戦後再建された昭和の四天王寺救世観音が施無畏与願印であるのに対しもとの姿を今に伝えるものだとU案内人と小声で話しながら、次の展示に向かった。



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