「仏像半島-房総の美しき仏たち-」展④
平成25年4月に千葉市美術館で開催された「仏像半島-房総の美しき仏たち-」
展のパンフレットに載っていたのが千葉県富津市の東明寺から出展された薬師如来と十二神将だ。近頃せんとくんの生みの親藪内芸大教授の「仏像風土記」でも紹介されていたが本尊は平安時代後期、十二神将は鎌倉時代の製作で、細かい螺髪や丸みを帯びた輪郭など平安時代末の様式を持っているが、カヤ材一木造の地方色豊かでおおらかな顔つきは、平安時代前期の名残を感じさせる。この展覧会を通じて千葉独自のオリジナルティがある仏像が多いと感じたが、都の仏像のデザインが時差をもって伝播し、前代の様式と折衷されている作例が多く見られるとのこと。十二神将も後世の彩色が施されているが、独自のポーズがうまくまとめられており、中央の正統な仏師の手になるものとのこと。機会があればお寺を訪問したいと思った。
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